【キャンプコーヒーのすゝめ】生産国別の味わいの特徴や生産処理による風味特性の違いを解説|自分好みのコーヒー豆を知ろう!

コーヒー豆

外飯効果」と言われるように、ご飯を外で食べるととても美味しく感じることは周知の事実だと思います。

これと同様に「外で飲むコーヒー」もまた格別で、景色を眺めながらリラックスできたり、友人とのアウトドアカフェタイムを楽しむことができます

キャンプで自分の淹れたコーヒーを飲んでくれた方が笑顔になったり、美味しい!と言ってくれるとこちらも嬉しくなってしまいます。

コーヒー好きなキャンパーの皆さんもそういう体験はありませんか?そしてこんな質問をされることも..

これからキャンプで豆を挽いてコーヒーを飲んでみたい!どんな器具がいいのかな?

もっと美味しくコーヒーを淹れるにはどうしたらいい?

おすすめのコーヒー豆は?

そんなこれからキャンプコーヒーを始めたい方、すでに実践していてさらに美味しく淹れるにはどうしたらよいか気になった方が、こちらの記事を覗いてくれたのではないかなと思います

口頭のみでは伝えることが難しいため、シリーズ化して記事にまとめることにしました。

sasa家のコーヒーに関する理論・思考法について解説していきます。最後まで読んでいただけると嬉しいです。


↓前回の記事

第2回は、生産国別の味わいの特徴や生産処理による風味特性の違いについてです

この記事を読むと、

・「生産国」別の味の特徴

・「品種」による味の違い

・「生産処理」で異なる風味特性

が、わかるようになります。

lessismore-blog

秋田で田舎暮らし30代夫婦
絶景キャンプ旅と暮らしの’経験’を発信
Less Is More (より少なく、しかし良く)を大切にし,日々を暮らす

妻aki:愛車タンドラとコーヒー,焚き火が大好き
夫sasa:GO OUTやYoutubeなどメディア掲載多数,シンプル&ブラックキャンパー

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コーヒーは素材が命。


美味しいコーヒーを抽出するための第一歩は、なんと言っても「素材選び」に尽きます

言うなれば、料理と同じようにいかに良い素材を買い付けできるか、という作業に似ていると思います。

どうすれば良い素材を選択できるのか?次の3点を基準にしてみます。


豆の詳しい情報が書いてあるか

まずはコーヒーの銘柄に着目しましょう!

詳しく情報が記述されている方が、良い素材である可能性が高くなります。

国名だけ記述されている場合は要注意!

国名だけでなく、栽培地域、農園名、生産者などの細かい情報が記載されている場合はより良いコーヒーである期待が持てます

透明性が高い取引のもと、買い付けられたコーヒーである可能性が高いからです。


焙煎日が記載されているか

コーヒーは生鮮食品です。

保存方法にもよりますが、時間が経てば経つほど、コーヒーの風味や味わいが徐々に変化していきます。

食品に望ましい食べ頃があることと同じように、コーヒーにも飲み頃があります。

もし手に取ったコーヒーが焙煎日から数ヶ月も経ったコーヒーなら、購入はおすすめできません。

コーヒーの飲み頃は、焙煎方法や保存方法、豆で購入するか、粉で購入するかによっても異なりますが、豆で購入して常温保存した場合、優しく見積もって1ヶ月、本当に品質にこだわるならば、2週間が限度です

劣悪な環境で保存し、粉で購入した場合はさらにそのスパンは短くなります。

同じ金額を払うならば賞味期限が長い「豆」の状態での購入がおすすめです。


店頭で豆は入れ替わっているか

ブレンドなど通年提供されている商品を除き、シングルオリジン(生産国で捉えず、農園、組合、品種など小さい単位で捉えたコーヒー)はその年に収穫されたコーヒーがなくなればそれで終売となるはずです。

例えば、中米のコーヒーが店頭に並び始めるのは、お店の在庫状況や輸入方法にもよりますが、夏頃から秋頃が一般的です。

つまり、同じ銘柄が通年在庫あり、という状況は品質的には好ましくありません。

定期的にコーヒー豆が入れ替わっているロースターは、新鮮な生豆を使用しているロースターである可能性が高い、と言えます。

豆の情報⇨生産国以外の情報もあるか?

保存期間⇨焙煎後、時間が経っていないか?


店頭状況⇨豆が定期的に入れ替わっているか?


「生産国」から味わいの特徴をざっくり知る


前回の記事で紹介した味わいを決める6つの要素のうち、好みの味の大枠を決める「生産国」「品種」「生産処理」の3つについて、説明していきます。

コーヒーの味わいは、テロワール(その土地固有の生育環境)、マイクロ・クラスメイト(微細気候)、品種、生産処理、焙煎、抽出など複雑な工程を経て作り出されるそうです。

味わいで国ごとやエリアごとに厳密に分類することは不可能で、どう選べば良いかわからないという人も多いと思います

そんな人のために、馴染みの深い銘柄をピックアップし、エリアごとにざっくり「味わい判定表」に対応させる形で分類した、味わいガイドを記載しておきます。

焙煎度合いは中煎り程度を目安としています。

焙煎度合いが深くなれば、全体的に右側に味わいがスライドし、焙煎度合いが浅くなれば、全体的に左側に味わいがスライドするイメージで応用してみてください。

味わい判定表
出典;DIAMOND online

南米(ブラジル・コロンビアなど)

バランス系「甘さと酸味のバランス」

ブラジルのコーヒーは、バランスの良い味わい、酸味は穏やかで丸みのある味わいが特徴です。

コロンビアのコーヒーは、軽やかな酸味と甘みのバランスが絶妙な味わいです。

この2銘柄のコーヒーは甘味と酸味のバランスが取れた味わいと言えますが、より酸味が抑えられたコーヒーが良い、という方はブラジル、バランスは重視したいけど、酸味は欲しい、という方はコロンビアがおすすめ。


中米(パナマ・グアテマラなど)

キレ・スッキリ系「軽やかで爽やかな酸味とフルーティー感」

中米は総じて、世界のコーヒー産地の中でも標高の高い地域が多く、酸味や風味特性に優れたエリアが多く見られます。

軽やかな味わいや柑橘系の爽やかな酸味は中米で栽培されたコーヒーの大きな特徴です。


アフリカ(エチオピア・ケニアなど)

キレ系「芳醇で濃厚な香りと際立つ酸味」

エチオピアは「コーヒーが生まれた地」とも呼ばれていて、花のようなエレガントな香りとフルーティーさに定評があります。

ケニアのコーヒーはキリッとしたキレのある酸味と、柑橘系やベリー系を連想させる香りが多いです。

エチオピアもケニアも総じて酸味に特徴があり、ボディは軽やかです。

エレガントでフルーティーな香りと酸味を楽しみたい場にアフリカ系はおすすめです。


東南アジア(インドネシアなど)

コク系「ボディと苦味の重厚な風味」

東南アジア生産国で、日本で一番有名な銘柄は「マンデリン」で知られるインドネシアではないでしょうか?

土っぽさを感じさせる香り、重厚感のあるボディ、程よい苦味が調和しています。

深煎りにも適していて、ガツンとした苦味とコク、エキゾチックな香りを楽しみたい場合におすすめな銘柄です。

出典;DIAMOND online

「テロワール✖️品種」が唯一無二の味を生む


コーヒーは植物の種子です。

品種にもよりますが、熟すと赤色や黄色の美しい果実を実らせます。

その果実のことをコーヒーチェリーと呼び、通常は実の中に2つの種子を実らせます。

コーヒーノキの発育は、緯度、標高、気温、降水量、日照量、土壌など数々の環境要因(=テロワール)に影響を受けます。

またコーヒーは多様な種や亜種を持ち合わせている非常にユニークな存在です。

つまり、亜種が多様に存在するということは、コーヒーの風味特性も同じように多様に存在すると言えます。


風味特性を決める「生産処理」


コーヒー豆は種子である以上、その種子を実から取り出す作業が必要になります。

これを生産処理、またはプロセスと呼びます。

品種が味わいに与える影響と同じように、生産処理によって味わいは劇的に変化します。

生産処理は化学的な側面が強く、工夫次第で想像もできないようなフレーバーを生み出すことができます。

生産処理は大きく3つに分類されます。

1.ウォッシュド(水洗い処理)

2.ナチュラル(天日干し)

3.パルプドナチュラル(ハイブリッド型)


ウォッシュド(水洗い処理)

文字通り水で洗って種を取り出す方法です。

ウォッシュドは、高品質なコーヒーの世界において、非常に多く用いられる製法で、酸味を際立たせ、繊細な風味を引き出す、素材由来の味わいを活かす最適な生産処理と言えます。

焙煎度合いを浅く仕上げればスッキリとした味わいとなり、深く仕上げるとまろやかな味わいとなるのが特徴的です


ナチュラル

ナチュラルとは、天日干しのことを指し、収穫後のコーヒーをパティオと呼ばれるコンクリートの乾燥場でそのまま乾かす、もしくはアフリカンベッドと呼ばれる高床式の乾燥台で乾かす生産処理です。

ナチュラルは、焙煎度合いを浅く仕上げればキレのある味わいとなり、深く仕上げるとコクのある味わいとなります

ただ、フルーティーな香りは乾燥段階の発酵温度も大きく関係しているので、ナチュラルだからと言って、一概にフルーティーな香りを期待できるわけではないようです。


パルプドナチュラル

近年登場した生産処理のことを指し、専用の機械で皮を剥いだ後、ムシラージ(粘液質)を付けたまま乾燥させる手法だそうです。

ウォッシュドとナチュラルの中間に位置する生産処理と考えられていて、味わいもウォッシュドとナチュラルの特徴を兼ね備えていると言われています。

焙煎度合いを浅く仕上げればウォッシュドほどではありませんが、スッキリとした味わいとなり、深く仕上げるとナチュラルほどではありませんが、コクのある味わいになります


終わりに


珈琲豆

sasa家はコーヒーを愛飲するようになってから自分たちでロースターさんに行って豆を買ったり、インスタでコーヒーに関した投稿もすることがあるため、周囲の方々が覚えてくださっているのもあり、プレゼントで頂く機会が増えてきました。

コーヒー豆について、知識がなかった時は美味しい豆だなと感じても、知識なさ故に忘れてしまうことがほとんどでした。

今ではコーヒー豆のパッケージに記載してある生産国や生産処理などをしっかり目を通すようになり、特に美味しかったコーヒー豆はメモしたり、パッケージを残したりしています。

コーヒー好きな友人達と会話する時に自身の好きな味わいや生産国などの情報をしっかり伝えることができると、会話はより弾みます。

sasa家は中米産・生産処理ナチュラルの豆が好きな気がしていますが、それでもなかなかこれだ!というコーヒー豆にあたることは少ないです。

豆は飲んで自分で体験するまで味わいは分からないと思っています

好きなコーヒー豆を探すこともゆるりと楽しんでいけたらと思います

自分にとって好きなコーヒー豆を探すために、今回の記事が少しでも参考になれば嬉しいです。

主にInstagramでも情報を発信していますので、フォロー頂けたら励みになります。よろしくお願いいたします。

次回はコーヒー豆について更に深掘りして記事を書いていきますので興味があれば是非読んでください!

↓次の記事


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