
その原因、たいていは『散乱したゴミ』と『剥き出しのゴミ袋』です。
テーブルの上に置かれた空き缶、足元で風に煽られるレジ袋。
どんなに良いギアを揃えても、それらが視界に入った瞬間に、非日常感は一気に削ぎ落とされてしまいます。
こうした『キャンプの見た目とマナーの崩れ』を一手に解決してくれるのが、トラッシュボックス(専用ゴミ箱)です。
キャンプを始めたての頃は、私たちも『ゴミ箱なんて袋で十分』と思っていました。
しかし、夜中に動物に荒らされたり、帰りの車内に充満する臭いに耐え、写真を見返せば隅っこに映り込む生活感にガッカリする。
そんな経験を経て辿り着いたのは、キャンプ用ゴミ箱は単なるゴミ捨て場ではなく、『サイトの景観と安全を守る防波堤』であるという結論でした。
今回は、巷に溢れるカタログスペックだけの紹介ではなく、実際に現場で何が選ばれ、どう使われているのか?を本音で解説します。
キャンプに専用の「ゴミ箱」は本当に必要なのか?

「袋をどこかにくくりつけたり、吊るしておけばいい」という意見もわかります。
しかし、専用のゴミ箱(トラッシュボックス)を使う理由は、単なる見た目以上の価値があります。
1. 「生活感」を消す手段
どんなに10万円超えのテントを張っても、剥き出しのレジ袋が見えた瞬間にそこは「いつもの台所やリビング」になります。
ゴミ箱は、非日常を維持するための必須ギアです。
2. 野生動物・カラスからサイトを守る

最近では、カラスや野良猫だけでなく、キャンプ場によってはキツネやクマの被害も深刻です。
彼らは一度「ここに食料がある」と覚えると執拗に狙ってきます。
蓋が閉まるゴミ箱は、自分たちだけでなくキャンプ場の環境を守るためのマナーでもあります。
3. 撤収スピードが劇的に上がる
ゴミ箱の中で分別が完結していれば、撤収時にゴミをまとめ直す手間がありません。
そのまま車に積み込めるタイプなら、帰宅後の片付けも一瞬で終わります。
自分に合うのはどれ?4つのタイプ別メリット・デメリット
キャンプ用ゴミ箱は、大きく分けて4つの形状があります。
それぞれの特性を理解して、自分のキャンプスタイルに照らし合わせてみてください。
1. ポップアップ型

バネの力で自立する、最も普及しているタイプです。
- 設営・撤収が数秒で終わる:ひねるだけでバネの力でバッと自立するため、設営時間はほぼゼロです。片付けも押しつぶしてバックルで留めるだけ。
- 「ゴミ袋」を完全に隠してサイトが整う:生活感の出るゴミ袋を完全にシャットアウトできます。内側にゴミ袋を固定するクリップが付いているモデルが多く、袋がズレ落ちるストレスもありません。
- 収納時は「板状」になり、積載に優しい:使用時は大容量ですが、収納時はわずか数センチの厚みになります。オートキャンプの積載時に、コンテナの間や一番上にサッと差し込めます。
- 風に弱く、空の時は「転がる」:軽量で面積が広いため、中身が空の状態で強風が吹くと、ゴロゴロと転がっていきます。ペグダウンするか、底に重し(予備の薪や石など)を入れておく対策が必須です。
- バネの力が強く、収納時に「格闘」する:「畳むのが簡単」と言われますが、内蔵バネを押しつぶしながらバックルを留める作業は意外と手間。勢いよく跳ね返ることもあり、地味なストレスに。
- 内部に「汚れや臭い」がつきやすい:袋をセットしても、汁漏れやゴミの飛び出しで内側が汚れることがあります。布製が多いため、一度臭いや汚れがつくと丸洗いや乾燥に少し手間がかかります。
2. スタンド・フレーム型

X字のフレームにゴミ袋を引っ掛ける、あるいは布を被せるタイプです。
- 分別のしやすさがダントツ:フレームに複数の袋を掛けられるため、1台で「燃えるゴミ」「ペットボトル」「缶」を即座に分別できます。調理中にわざわざ袋を覗き込んで分ける手間がありません。
- 調理中の「ゴミ入れ」としての動線が良い:多くのスタンド型は開口部が広く固定されているため、キッチンテーブルの横に置くと、野菜の屑などを片手で放り込めます。
- 足元が安定し、風にも強い:4本の脚で接地するため、ポップアップ型のように「空っぽだと転がっていく」心配がほとんどありません。砂利や芝生など、地面のコンディションを選ばず安定します。
- 組み立てに「1アクション」必要:広げるだけのポップアップ型に対し、フレームを組んで、袋を掛けて…という工程が発生します。
- 「ゴミ袋の露出」による生活感:カバーがないタイプだと、横からゴミ袋が丸見えになります。結局、見た目を気にしてカバー付きのモデルに買い替えるなんてこも…
3. ボックス・ハード型

プラスチック製や厚手のバッグなど、形状が固定されているタイプです。
- 「臭い」と「汁漏れ」を完全に封じ込める:ボックス・ハード型のものは密閉性が極めて高いです。夏場の生ゴミの臭いや、余ったスープが袋から漏れて車内がパニックになる…といった悪夢を物理的に防いでくれます。
- 丸洗いができて、とにかく衛生的:プラスチック製やPVC素材のバッグなら、汚れても丸洗いして拭くだけ。布製のように「乾燥待ち」がなく、常に清潔な状態で次回のキャンプへ持ち込めます。
- 野生動物に対する「物理的な壁」:蓋がロックできるハードタイプは、カラスのクチバシや小動物の爪では太刀打ちできません。就寝時、最も安心してゴミを放置できるのはこのタイプ。
- 積載時の「かさばり」:ハードボックスは一切畳めません。バッグ型も厚手の素材ゆえに折り畳みサイズが大きくなりがち。積載・運搬に余裕がないと、真っ先にリストラ対象になるのがこのタイプ。
- 「ゴミ箱以外」に使い道を見出しにくい:専用品として特化した場合、ゴミが少ない時に他の用途へ転用しにくい(中が汚れているため・行きは空でも帰りはゴミあり)ということがあります。
4.ロールトップ型

開口部をクルクルと巻いてバックルで留める、本来はカヌーや登山で使う防水バッグ。
- 最強の「防臭・防湿」性能:空気を逃さず密閉できるため、夏場の生ゴミやバーベキュー後の油臭さを完全に封じ込めます。帰宅中の車内が「ゴミの臭い」に染まるストレスから解放されます。
- 撤収の早さと「そのまま放り込める」手軽さ: 中から袋を取り出して縛る必要がありません。中のゴミ袋ごと口をクルクル巻いてバックルを留めるだけ。そのままラゲッジスペースに放り込めるタフさは、雨撤収時にも真価を発揮します。
- 汚れたら「水を入れて」丸洗い可能:もともと水場での使用を想定した防水素材なので、内側が汚れても水を張ってジャブジャブ洗えます。
- 「自立」させるための工夫が必要:ソフト素材のバッグは、中身が空だとふにゃふにゃと倒れてしまいます。中に100均のワイヤーバスケットを仕込んだり、厚手の素材を選んだりといった、自分なりの「使いやすくする工夫」が必要です。
- 捨てるたびに「開ける」のが少し面倒:密閉性が高い反面、ゴミを一つ捨てるたびにバックルを外す、口を開けるなどの工程が発生します。工夫して口を開けっぱなしにするなど、運用に慣れが求められます。
- 見た目の「ゴミ箱感」のなさ:一見するとただのバッグなので、グループキャンプでは「これゴミ箱だよ」と伝えないと、他のメンバーがどこに捨てればいいか迷うことがあります。
失敗しないトラッシュボックスの「新・選び方基準」
スペック表のサイズだけでなく、以下の3点に注目して選んでみてください。



【王道】迷ったらこれ。失敗しない定番モデル
まずは、多くのキャンパーが実際に使用している「間違いない」ゴミ箱からです。
1. オレゴニアンキャンパー|ポップアップ トラッシュボックス
◾️ 55Lモデル
◾️ 19Lモデル
キャンプ用ゴミ箱の代名詞。
内側のスナップボタンでゴミ袋を固定できるのが非常に使いやすい。

サイトの雰囲気によっては、カモ柄の主張が強すぎると感じる人も…
2. クイックキャンプ(QUICKCAMP)|ポップアップ トラッシュボックス
コスパ重視ならこれ一択。
内側のスナップボタンでゴミ袋を固定できるのが非常に使いやすい。

シンプルでしっかりしているけど、どうしても感じてしまう安物感が気になる人も…
3. DOD(ディーオーディー)|ステルスエックス
「ゴミ箱を隠す」というコンセプトを形にした名作。
天板がテーブルになるため、狭いサイトでも場所を有効活用できる。

組み立てに少し手間がかかるのと、ロゴの主張が強いのを気にする人もいるね
4.ユニフレーム|ダストスタンド4
「無駄を削ぎ落とした、機能美の極致」とも言えるロングセラーモデルです。
ステンレス製フレームのみという極めてシンプルな構造ですが、最大4つまでゴミ袋を掛けられる圧倒的な分別能力が魅力。
キャンプ場で出る「燃えるゴミ、缶、ビン、ペットボトル」をこれ一台で完璧に仕分けられます。

カバーがないため、中身が丸見えなのと、側面が覆われていないため、強風時は袋がバタバタと暴れやすい点が気になるという声も…
5.スノーピーク|ガビングスタンド
見た目の美しさはもちろん、特筆すべきは「ベルクロによる蓋の開閉」。
調理中は開けっ放し、離れる時はワンタッチで閉められる操作性が秀逸です。
内部に3枚まで袋をセットでき、分別も完璧。

価格は高め…
玄人が辿り着く「あえて」の選択肢
1. ゼインアーツ|MOBI BOX(モビボックス)

👉 購入は A&F COUNTRY、または 公式HP から
✔︎ 参考価格:5,400円(税込)
4本の脚があり、地面から浮いているため底が汚れず、内側の芯材で形が崩れません。
デザイン性が良く、ゴミ箱に見えないので、サイトのど真ん中に置くこともできます。

20Lサイズで、ファミリーだとすぐいっぱいになるので、ソロ・デュオ向け。

Waqのトラッシュボックスは形が似ていて、天板がマグネット式だよ
2. IN FROM AROUND|Dustbox(インフロムアラウンド ダストボックス)

👉 購入は 公式HP から
✔︎ 参考価格:本体 29,000円(税込)、リット(天然木の蓋・オプション):7,900円(税込)
日本のデザイナーによる「いつもそばにありながら、どこにいても邪魔にならない」を追求した逸品。
アルミコンテナのハンドルに直接引っ掛けることができ、サイトの「ノイズ」を徹底的に排除したミニマルな直方体デザイン。
スタンドも付属し、単独で自立させることも可能です。
アルミコンテナに掛けると、まるで純正オプションのように馴染み、生活感を消し去ります。
別売の天然木(オーク/ウォルナット)の蓋を使えば、コーヒーカップや小物を置くサイドテーブルとしても機能します。

日本製・高品質素材ゆえに価格は高め。収容量は約10Lと控えめで、ソロ・デュオの1泊、あるいは「手元のサブゴミ箱」としての運用がメインかな?サイトの雰囲気にこだわり抜きたい人の選択肢だね。
3. CARGO CONTAINER|TWIN TRASH BOX(ツイントラッシュボックス)
ミリタリーテイスト溢れる韓国ブランドの自信作。
その名の通り、内部で「ツイン(2分割)」に最初から仕切られています。
分別がこれ一台で完結。生地が非常にタフで、ラフに扱ってもへたりません。

畳むこともできちゃいます!
4. ファイヤーサイド|エニーバッグ
「薪運び」もこなす、究極のマルチバッグ。
自立するバケツ型。内側に防水加工が施されたタフなバッグです。
ゴミ箱以外に「薪入れ」「濡れたギア入れ」と何にでも変化し一生壊れない頑丈さ。

行きは薪を入れて、帰りはゴミを入れてと使い分けられる✨蓋がないため、就寝時は動物対策でテント内に仕舞うなどの工夫が必要です。
5. 5050WORKSHOP|MULTI DRY BAG(マルチドライバッグ)
縫い目がないウェルディング加工の完全防水バッグ。
臭い漏れゼロ。汁漏れゼロ。
帰りの車内を平和に保つ、最強の「ゴミ封印バッグ」。

単体では自立しにくいので、カゴやフレームを入れるなどの工夫が必要です。でないと、ゴミを捨てるたびに口を開閉する手間が生じます。
6. WEEKEND(ER)|PEロールトップ
軽量さとラフな質感が魅力のPE(ポリエチレン)素材モデル。
レジャーシートのような素材感で、非常に軽く、汚れても水で流すだけ。
価格が手頃で、かつデザインが都会的。
パッキングの隙間に押し込めます。

非常に薄いため、単体では自立しにくいのと、中が透けて見えるのが注意点です…中が見えないグレーカラーのモデルがあったと記憶していましたが、発見できませんでした💦
「ゴミ箱」運用の小技
最後に、現場で役立つちょっとしたテクニックを紹介します。
まとめ:あなたのキャンプスタイルに合うのはどれ?
「たかがゴミ箱、されどゴミ箱」。
何を選ぶかで、キャンプ中の景色の美しさだけでなく、撤収のスピードや帰宅時の車内の快適さまでが変わります。
最後に、あなたが重視するポイントに合わせて最適な選択肢を整理しましょう。
迷ったらこれ!タイプ別・最適解
| 重視すること | おすすめの選択肢 | 決め手の一言 |
| 映えとコスパの両立 | オレゴニアンキャンパー | 定番中の定番。 |
| 積載と多機能性 | DOD ステルスエックス | ゴミ箱を「隠す」だけでなく「テーブル」に変える名作。 |
| 分別能力 | ユニフレーム ダストスタンド | 現場での仕分けやすさはNo.1。ベテランが最後に戻る場所。 |
| 究極の美学と同化 | IN FROM AROUND | コンテナと一体化。ゴミ箱を「ノイズ」から「オブジェ」へ。 |
| 臭いと撤収の楽さ | ロールトップバッグ流用 | 臭いと汁漏れを封印し、車内を聖域に保つ。 |
ゴミ箱一つで、キャンプの朝の景色は変わります

朝起きてテントのジッパーを開けたとき。
視界に入るのが「足元に転がるパンパンの袋」なのか、それとも「サイトに馴染んだお気に入りのギア」なのか。
その違いが、コーヒー一杯の美味しさや写真に撮った時の美しさ、キャンプから帰った後の満足度を左右します。
もし、あなたがこれまで「ゴミ袋なんてどこかに括り付けておけばいい」と思っていたなら、ぜひ一度、キャンプ用ゴミ箱を試してみてください。
次のキャンプでは、生活感を卒業して、自分にぴったりの「防波堤」を立ててみませんか?
あなたのキャンプサイトが、もっと自由で、もっとクリーンな場所に変わるはずです。
今回の記事が少しでも参考になれば嬉しいです
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