
冬キャンプで後悔しないテント選び、できていますか?
最強のテントとも言われるヒルバーグテント。数年前からInstgramなどでキャンパーさん達がこぞって使用しているのを、度々目にするようになりました。
極寒の雪原や荒天でも一夜を快適に過ごせる「本物のテント」を探している💦
実際の使用感や特徴は💦?
と、気になっている方や購入を検討している方も多いと思います。
SASA家も一度は最高峰と呼ばれるブランドを使ってみたいと思い、購入し4年くらい使用しました。
極地探検や雪山登山にも使われるそのスペックは、まさに最上級。
この記事では、実際の使用感をもとに、設営のしやすさ・居住性・耐寒性能などを徹底レビュー。
他の人気モデルとの比較や、購入前に知っておきたい注意点などを解説していきます。
キャンプ歴の長いあなたにも、これから冬キャンプを始める人にも役立つ情報を詰め込みました。最後まで読んで頂けると嬉しいです。
ヒルバーグ ケロン4GTとは?

スウェーデン発のテントブランド「HILLEBERG(ヒルバーグ)」。その中でもケロン4GTは、極地探検や雪山キャンプにも耐える高性能テントとして知られています。
特に「ブラックレーベル」に分類される本モデルは、最高クラスの耐久性と快適性を兼ね備え、キャンパーの憧れの存在です。
ケロンシリーズの中での位置づけ
ケロンシリーズはサイズ違いで2〜4人用まで展開されており、GTモデルは前室(前方のスペース)が大きく拡張されています。
4GTはその最大サイズで、ファミリーやグループキャンプに適しています。
カラーラインナップ
現行カラー
出典 A&F
ケロン4GTは通常サンド、グリーン、レッドの3色のラインナップとなっています。
限定カラー
ブラック、ブルー、オリーブ(ミルスペック)カラーが確認されています。
他にも世界に一張だけ存在するという「迷彩」カラーや、噂だけで存在するのかもわからない「ホワイト」カラーもあるとかないとか…
ブラック

ヒルバーグに採用されているポールを製作しているHelinoxとの10周年を記念した、限定コラボカラーであるブラック。
ポールはヘリノックスカラーのブルー、ガイロープはブラック、インナーテントはホワイトです。

世界で限定200張り、日本では50張りしかない!
ブラックキャンパーとしてはインナーもブラックであって欲しかった…
写真では小さくで見えづらいですが、HILLEBERGタグとHelinoxタグがベンチレーションの左右に付いています。
ブルー

2015年に日本で開催された世界ボーイスカウト世界選手権の際に、スウェーデンスカウトチームのために限定で制作されたブルー。
ガイロープとインナーテントはイエローだっと記憶しています。ボーイスカウトに因んで、ケロン4GTスカウトと呼ばれます。
ミリタリースペック(ミルスペック)

少々見づらいですが、軍が使用するために作られたミリタリー(オリーブ)カラー。ガイロープはブラック、インナーテントはイエローだったと記憶しています。
軍仕様のため通常のケロンと違い、幕体の内側に遮光性のあるコーティングが施されています。そのためテント内部は昼でも真っ暗です。軍もの、無骨好きにはたまらない一張りです。
内側の遮光コーティングが加水分解で劣化しやすいため、中古・フリマで購入する際は状態の確認が必要です。
ベンチレーション横のタグは目立たない様にブラックにミルカラーのシックなものだったと記憶しています。
※一般販売されている民生品のミルスペックのケロン4GTと違い、本物の軍仕様のケロン4GTはサイドと後方にある出入り口が同側(右側)にあるとのことです。タグの位置もベンチレーションのサイドではなく、幕体の前後中央下縁に付くそうです(下写真)。
引用;POLLOGEAR.COM
迷彩

2021年の4月頃にチャリティオークションに出品された一幕。世界に一張しかないとか..
旧カラー
迷彩やホワイトを除くと全6色となっていますが、厳密に言うともう少しあります。サンド、グリーン、レッドの3色は過去のアップデートでカラーに変更があリました。
そのため現行カラーに加え、旧レッド、旧グリーン、旧サンドのカラーを加えることもできます。旧カラーはヴィンテージものを好むキャンパーの間で人気です。
ヒルバーグのタグはベンチレーションのサイドではなく、幕体の正面左下に付いています。
現行ケロン4GTのサイドドアは逆U字型で、ドアを開放する場合は幕内にある収納ポケットに入れることが出来ます。
対して、旧仕様は長方形型で上に巻き上げて固定します。
旧レッド

現行カラーのレッドより薄く、やや黄色味がかっているように見えます。
※旧カラーのグリーン、サンドのケロン4GTは、撮影する機会がありましたら随時アップしていきます。
仕様・性能
出典;HILLEBERG THE TENTMAKER
■サイズ
室内最大高/110cm
フロア広さ/4.6㎡
前室広さ/3.3㎡+1.6㎡
収納サイズ/φ23×53cm
■重量
最小重量(総重量)/4.6kg(5.5kg)
■材質
アウターテント 18kg/40lbの引裂強度を持つKerlon1800
インナーテント 40デニール リップストップナイロン 耐久撥水加工(DWR)
ポール DAC社の Featherlite NSL 10mmポール
■収容人数
4人
ケロン4GTは最高の耐久性と優れた耐風性、広い室内とそのシンプルさゆえに、あらゆるアウトドア愛好家にも好まれ、山岳、森林、捜索救助隊、軍の特殊部隊、北極や南極の局地探検に使用されるほどです。

通常のレジャーやキャンプで使うとしても間違いのないテント!
ヒルバーグのテントで使用されているシリコンコーティングを施したkerlon(ケルロン、通称:シルナイロン)のアウターテント生地は軽く、超が付くほど頑丈。
一般的なポリウレタンコーティングのテント生地が2~3kg/4.4~6.6lb(lbは引裂強度の単位)に対し、ケロン4GTのテント生地は18kg/40lbです。
強風でテントが裂けたと言う話は何度か聞いたことはありますが、ヒルバーグテントの生地が裂けたという話は聞いたことがありません。
ポリウレタンコーティングの耐用年数が一般的に3・4年と言われているのに対し、シリコンコーティングされているヒルバーグテント生地は加水分解に強く、耐用年数は10年程度と言われています。
ポールスリーブ
ポール・スリーブとポール受けは幅も十分に広く、ポールを2本使うことができます。
2本使うことで強風などの過酷なコンディションにも対応できます(2本使用するためにはポールの追加購入要)。
ポール受け

ポールスリーブ

個々のポール・スリーブがポールをテント生地から遠ざけるので、安全性が高いです。
シーム(縫い目)
強さと耐久性のために、折り伏せ縫いをしているそうです。
すべてのステッチが4枚の生地を通り抜けるので、堅牢さと耐水性が高まります。

ヒルバーグのアウターテントには通常のテントにあるシームテープがありません(インナーテントにはあり)。
シームテープは経年で加水分解するため、劣化すると綺麗に取り除き、張り替える必要があります。ヒルバーグのテントはこの作業の必要ありません。
ヒルバーグ社のミシンは針の周囲に冷却ジェットを当てることで、摩擦熱で縫い目の穴が大きくなってしまうことを防止しているそうです。細部まで徹底した品質管理には脱帽です。
他メーカーのシルナイロン製テントと違い、ヒルバーグテントはこの縫い目処理のため、縫い目から水が沁みてきたり・滴るということが一切ありません。本当にすごい技術です。
実際に使って感じたポイント
設営・撤収|設営は想像より簡単、トンネル型の魅力
スリーブにポールを通してペグを打つだけ。慣れれば一人でも設営可能です。

特に冬場は設営時間が短縮できるだけでも大きなメリット!
重量は5kg程度と、同じ4名用・前室ありのテントと比べてかなり軽いです。
一度、アウターテントにインナーテントやフットプリント(別売り)を付けてしまえば、付け外しの必要がないため(初回は自身で装着する必要あり)、慣れると5分程度で設営できます。

収納袋に余裕があるから、撤収時はグチャッとまとめて袋に入れてもOK♪
居住性|とにかく広い!前室は荷物も調理もOK
GTモデルの特徴である前室は圧巻の広さ。テーブルやギアを置くだけでリビングになり、調理も可能。悪天候時の避難スペースにもなります。
大人2人+子供2人のファミリーでは快適に使用できます。4人用となっていますが、インナーテント使用で快適に寝ることを想定すると、大人なら3人程度が限界だと思います。
アウターテントのみ(インナーなし)であれば、テントの短軸方向に5人並んで寝ることも可能です。デュオキャンプのリビング使いも可能です。
ただ、最大高が110cmであるため、幕内は屈んだ状態で移動することに…腰が良くない人にはちょっと辛いテントかもしれません。

前室はインナーを装着した状態でも広いため、マットやコットがあれば大人1人は広々と寝ることができます。ローチェアなどを使用しギアを並べてリビングを作ることもできます。
前室はデュオやファミリーでリビングとして使うほどの居住性はありません。
ケロン内からは外の景色が見えづらいため、上の写真の様にタープなどと組みわせるとよいと思います。
後室は少し狭めなので出入り口に使ったり、出番の少ない道具の収納袋や荷物置きスペースに使用できます。
機密性|冬キャンプでの断熱性と耐風性が高い
Kerlon 1800素材+トンネル構造により、雪や風に非常に強く、内部の保温性も高いです。4シーズン使用でき、機密性が高いです。
肌寒い季節〜厳冬期はストーブなどを使用することで、幕内で暖かく過ごすことができます。
結露対策や換気性は?夏の使用感も
両サイドのベンチレーションと入り口にメッシュが付いており、インナーテントも前後メッシュにすることが可能です。空気をしっかり循環させられますが、夏場の幕内はとても暑いです。

8月の炎天下日に使用しましたが、サウナ状態で一睡もできなかった…
夏場だけは氷枕や扇風機で換気するなどの工夫が必要です。
高い機密性のため、他のテントと比べてアウターテントの内側が結露しやすいです。
乾きやすいシーズンは乾燥撤収できますが、気温の低い晩秋や冬場はまず乾燥が難しいです。自宅に持ち帰ってから乾燥させるのをおすすめします。
自宅での乾燥が難しい方は、少しでも乾燥を早めるため結露を拭き取るタオルなどを用意するといいと思います。
撤収・収納サイズはやや大型なので注意
収納サイズはややかさばるため、車キャンプ前提。自転車やバイクの積載は厳しい。
ケロン4GTのメリット・デメリット
メリット
・Kerlon 1800生地で圧倒的な耐久性
・シルナイロンは加水分解に強く、長持ちするため意外とコスパがいい
・シームテープがなく、劣化や付け替え作業がない
・居住性・快適性が抜群(特に前室)
・完全4シーズン対応で断熱・換気◎
・アウターからインナー・グランドシートを外す必要がなく、設営がシンプルで一人でも可能
デメリット
・機密性の高さ故に夏の幕内は暑く、結露しやすい
・夏場はこもりやすさを感じる場面も
・価格が高く、初心者にはハードル
・重量・収納サイズがやや大きい
・最大高110cmのため、腰の良くない人には辛い
・幕内から外の景色が見えづらい
カイタム4GTなど他モデルとの比較
ケロン4GT vs カイタム4GT
比較項目 | ケロン4GT | カイタム4GT |
---|---|---|
生地強度 | Kerlon 1800 | Kerlon 1200 |
シーズン | オールシーズン | オールシーズン |
重量 | 約5.5kg | 約4.4kg |
耐風・耐雪性 | ◎ | ◯ |
設営性 | カイタムより重い・簡単 | 軽量・簡単 |
価格 | 高め | やや抑えめ |
結論:どっちを選ぶ?
- 冬の雪中キャンプや信頼性重視 → ケロン4GT
- 軽さや汎用性重視、春〜秋がメイン → カイタム4GT
カイタム4GT

ケロン4GTはどんな人におすすめ?
・雪中キャンプや山岳キャンプに挑戦したい
・ファミリーで冬も快適に過ごしたい
・品質に妥協したくない上級キャンパー
ケロン4GTをお得に購入するには?
価格が高いケロンシリーズですが、セールやポイント還元を活用すれば実質的な負担は軽減可能。以下の通販サイトで価格を比較してみてください。
👉 Yahoo!ショッピングで探す
👉 楽天で探す
👉 Amazonで探す
終わりに|価格以上の価値を感じたいなら「買い」

ケロン4GTは高価なモデルですが、その分しっかりと“道具としての安心感”を得られます。雪や風に強く、設営も容易で、ファミリーキャンプにも十分対応。
特に「冬に強いテントがほしい」「本物のテントが欲しい」という人には、価格以上の価値を感じられるはずです。
初心者がいきなり手を出すには少し勇気がいるかもしれませんが、長く使える一張として後悔しない選択肢になると思います。

実際に使ってみると、設営の手軽さに驚くともに、そのシルエットの美しさに目を奪われます。
「他のテントがダメになったとしても、ケロンを持ってきていれば大丈夫!ケロンは必ず車に積んでるよ。」というキャンパーもいるほどです。
ケロンだけに限った話ではないですが、本当に良いものを使っていると同じものを使用している人たちと繋がりを持つ機会に恵まれることもあります。
ヒルバーグは家族や普段の生活、職場以外ではなかなか得られない同じ趣味を持つ人との繋がりを持たせてくれる素敵なプロダクトだと思うのSASAだけでしょうか?
今回の記事が少しでも参考になれば嬉しいです。
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