数年前からInstgramなどでオシャレなキャンパーさん達がこぞって使用し、美しいシルエットの写真を度々目にするようになったPre Tents(プレテント) のLightrock。実際の使用感や特徴はどうなっているのかと気になっている方や購入を検討している方も多いと思います。
sasa家もその美しいシルエットに惹かれ、Pre Tents(プレテント) のLightrock 2Pを購入し、1年くらい使用しました。
この記事では、Pre Tents(プレテント) のLightrock 2Pの仕様や性能、使用感や居住性について解説していきます。実際に使用し感じた点など記事にしましたので、最後まで読んで頂けると嬉しいです。
Lightrock 2P 概要
Pre Tents(プレテント)は、韓国のテントメーカー「The Free Spirits Tents」創業者 Wang Ji Gangによるもう一つのテントブランドです。ハイキング・登山向けの小型テントが中心で、軽量性やトレンドだけを狙ったものではなく、美しさ、重さ、機能性、堅牢性などのバランスを重視し、テントデザインの新しい可能性を模索し続けています。トップ画像はLightrock 2Pの背面の写真、真上の写真が正面の写真です。
カラーラインナップ
カラーラインナップは2024年8月現在では、White(白)、Black(黒)、Red(赤)、Brown(茶色)、Purple(紫)、Ginger(生姜色)、Pewter(シルバーグレー)、Pink(桜色)、Grey(グレー)が確認できています。限定カラーもあります。色が選べるのは嬉しいですが在庫が少ないためか、日本の正規扱い店(LOG公式 Pre Tents)でも全色購入できない状態が続いています。
私が愛用しているLightrock 2P Blackは通常のBlackカラーと異なり、韓国の「Pre Tents」と「黑店 HAKDIM」というブランドがコラボして、限定で作製・販売されたテントです。「黑店 HAKDIM」のオンラインストアで購入・輸入しました。テント代とは別に送料が1万円以上かかりました・・。
インナーテントからガイロープ、ペグ、グランドシートに至るまで全てブラック!黒好きにはたまらない一張りです。2023年の6〜7月予約販売を最後に、販売に関するアナウンスはされていません。ただ、インスタグラムの投稿で告知なしで追加する可能性があるかもしれないというアナウンスはされています。
価格
価格はカラーにより異なり、99,000〜119,900円の価格帯です。ちなみにグランドシートは別売りですので、注意してください。
仕様・性能
一番上がスタッフバッグでアウターとインナーが入っています。真ん中がポール収納袋、下がグランドシートが収納されている袋です。ペグ収納袋を写真に載せ忘れましたが(sasa家は使わないため)、これら全てが一番上のスタッフバックに収まります。
■サイズ:
フライ:幅225 最大高102(cm)
インナー:幅220 奥行120 最大高95(cm)
前室:最大奥行50(cm)
■重量:
最小重量/約1400g:フライ(471g) + インナーテント(608g) + ポール(315g)
パッケージ重量/約1,560g:フライ(471g) + インナーテント(608g) + ポール(315g) + ペグ(118g) + ポール収納袋&リペアスリーブ(19g) + スタッフバッグ(26g)
■材質:
フライ:15D ナイロン マイクロリップストップ 両面シリコンコーティング (耐水圧:2,000mm)
インナー(フロア):30D リップストップナイロン66 PUコーティング (耐水圧:2,000mm)
インナー(サイド&トップ):15D 高通気ナイロン、20D モノフィラメント
ポール:DAC featherlite NFL アルミニウム合金 (折り畳み寸法 36.5cm)
ペグ:DAC TH72M アルミニウム合金 J-stake
■内容:
テント本体(フライ、インナー)、DACポール2本(スペアスリーブ1本付属)、ペグ10本、スタッフサック
■収容人数:
2人
◾️使用シーズン
3シーズン用
フライ(アウターテント)
Lightrock 2Pは、フライは両面シリコンコーティングのためシームテープ加工ができません。主要な縫い目はパイピング処理されており、ある程度の雨であればそのままでも凌げます(何度か激しめの雨の中で使用していますが、雨漏りなどは一度もありません。)。パイピングされていない縫い目など、必要に応じてシームグリップ(別売り)などを利用する必要があります。
シリコンコーディングの生地はコーティングやテープが剥がれる恐れもなく、メンテナンスをすれば長く使い続けることができます。また、牽引など負担がかかる箇所はダイニーマXグリッド生地で補強されています。
シリコンコーティングの耐用年数はヒルバーグテントの記事に記載してますので、興味ある方はご覧ください。
ベンチレーション
フライの頭側と足側にはベンチレーションが、風が通り換気できるようになっています。
サイドポケット
フライ入り口の横にはポケットがあり、フライドアを収納できます。
インナーテント
メッシュポケット
インナーテント内の頭側と足側にメッシュのポケットがあります。小物や各種スタッフバッグなどを入れることができ便利です。
ループ
天井部分には小さいですが、ループが4箇所あります。カラビナやハンギングチェーンを付けることもでき、ランタンなども付けておけます。インナーテントの側壁がループに近いため、傘があるタイプのランタンなどは吊るしにくいです。
内部空間拡張・補助ロープ
インナーテントの側壁からフライに向かって、ガイロープを接続することができます。側壁を牽引することでインナーテントの居住空間が広がります。風によるインナーテントのばたつきを防ぐことが出来ます。
実際の使用感
設営・撤収
山岳用ということもあり、テント本体と付属品を全て含めても1.5〜1.6kg程度と、一般的な2人用・前室ありのテントと比べてかなり軽いです。インナーテントはポール2本だけで自立してしまうので、慣れればインナーのみだと、5分もかからないで設営できます。フライを付けると作業工程(ベルクロ付、ペグダウン)が少し増えるので、設営・撤収は早くてもトータル10分程度と意外とかかります。軽くて薄い生地なので、撤収時はグチャッとまとめて袋に収納することもできます。
インナー設営
インナーテント本体を広げ、ポールはクロスさせるのではなく、2本を平行にセットします。
セットしたらポールはテントの前後の2箇所でクロスさせます。
ボトム側からポールの交点へ向かって左右の留め具をインナー本体へ付けると自立し、設営がしやすくなります。
前後のポール交点の留め具。外側に来るポールを先に入れ、テント側ポールを後に入れます。
天井部分の留め具も付けます。
フライ(アウターテント)装着
インナーが自立したら、フライをつけていきます。フライをインナーにかぶせます。フライ内側にはインナーテントポールに結ぶベルクロがあります。頂上に左右1箇所ずつ。
ポール交点部に左右1箇所ずつ、ボトムより少し上に左右2箇所ずつあります。ベルクロは付けなくても設営自体は可能です。付けないとピン張りする際にフライがズレます。綺麗に張りたければベルクロは付けた方が良いでしょう。
フライとインナーは写真のように、バックルで4箇所接続します。その後、アウターの6箇所をペグダウンし、ガイロープを張ります。インナーも4箇所ペグダウンし、ガイロープを張ります。全箇所しっかりペグダウン・牽引しないとなかなか綺麗にピン張りできないです。
純正のグランドシートをインナーテントのポール先端取り付けても、緩くて動かすとすぐに外れてしまいます。グランドシートの正しい取り付け方はどのサイトにも載っておらずsasaも困っていました。何度か使ってみてようやくわかりました。グランドシートはポール先端に取り付けた状態で、インナーテントをペグダウンし牽引することでしっかりと張れます。
居住性
2人用となっていますが、快適に寝ることを想定すると大人なら1人が限界でしょう。なんとか2人寝るスペースはありますが、ぎゅうぎゅう詰めでインナーテント内に荷物を置く余裕はありません。荷物を前室ではなく、インナーに入れたいのであれば、大人1人が限界です。私はソロ用に購入したので問題ありませんが、2人用で購入するのはあまりおすすめしません。
就寝の際は、基本的に断熱マットの上にインフレータブルマットなどを敷いて寝るのが良さそうです。コットなどを使用する際は、コットのサイズによりますが、テント内でコットを組み立てるには狭いです。テント外で組み立てて入れることもできますが、インナー入り口が狭いためテントを破損してしまうのではないかと感じたことがあります。
終わりに
市販されている1〜2人用テントに比べると、かなり高価なテントです。設営の手軽さではヒルバーグなどに軍配があがります。しかし、カラーの選択肢が多く、見惚れるほどの美しいシルエット、設営の手軽さ、テント生地の質などを考慮すると、それだけの価値があり、自信を持って「買い」と言えるテントです。
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Pre Tents Lightrock 2P まとめ
悪い点
・在庫が少なく、一般的なテントと比較するとお値段が高い
・1Pと違い作業工程が多く、意外と設営に時間がかかる
・二人用であるが、二人使いはなかなか厳しい
良い点
・とても軽量で、コンパクト
・シリコンコーティング生地は軽く、頑丈
・シリコンコーティング生地は加水分解に強く、長持ちするため意外とコスパがいい
・シームテープがなく、劣化や付け替え作業がない
・見惚れるほどの美しいシルエット